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冷却水漏れを放置しても大丈夫?漏れの原因4選と修理費用も紹介

冷却水漏れを放置しても大丈夫?漏れの原因4選と修理費用も紹介

「車の下からピンク色(もしくは緑色)の水が流れている」「ボンネットを開けたら色の付いた水が漏れていた」

そんな経験はないでしょうか?ピンク色(もしくは緑色)の水の正体は冷却水です。そんな時に疑問に浮かぶのは、「冷却水が漏れるとどうなる?」「冷却水が漏れた時、どう対処したらいい?」「修理費用はどのくらいかかる?」だと思います。この記事では、

・冷却水が漏れた時の車への影響
・冷却水が漏れた時の対処方法
・冷却水漏れの修理・交換費用

を紹介していきます。この記事を読むことで、冷却水が漏れても慌てることなく対処できるようになります。

冷却水が漏れるとエンジントラブルの原因になる

冷却水が漏れたまま走行を続けると、エンジンを冷却できなくなり、エンジンがオーバーヒートしてしまいます。

オーバーヒートとは、エンジンが熱くなりすぎる現象です。オーバーヒートしてしまうとエンジンが損傷してしまう可能性があるので、最悪エンジン交換が必要になります。エンジン交換は修理費が高額ですので、冷却水の漏れを発見したら、早めに修理した方がいいでしょう。

冷却水の役割4選

そもそも冷却水の役割とは何でしょうか?冷却水には以下4点の役割があります。

・エンジンの冷却
・防錆効果
・凍結防止
・暖房機能

順番に説明していきます。

エンジンの冷却

エンジンはシリンダブロック内(燃料が燃焼する部屋)で混合気(燃料と空気を混ぜたもの)を燃焼させているので、温度が上がっていきます。

エンジンの温度が上がりすぎると、オーバーヒートを起こし、エンジンが損傷してしまうのです。

オーバーヒートを防ぐために、エンジン内に冷却水を循環させて温度を下げる働きをします。

防錆効果

普通の水を循環させると、時間がたつにつれて金属部品が腐食してしまいます。

腐食が進むとエンジンが損傷したり、冷却水やエンジンオイルが漏れるなど、様々なエンジントラブルが発生するのです。

防錆効果のある冷却水を循環させることで、エンジンなどの部品の腐食を防ぎ寿命を延ばしてくれます。

凍結防止

車に使用する冷却水は、エチレングリコールという成分が入っていて、氷点下でも凍結しない様になっています。

もし、普通の水を使用すると、気温が氷点下になった時に、水が凍結してしまいます。

水が凍結すると膨張するので、エンジンの損傷を招いたり、循環不良が発生し正常に運転できません。そのため、専用の冷却水を使用しているのです。

暖房機能

熱くなった冷却水を利用して、車内を暖めることも可能です。

エンジンを運転しているときは、冷却水の水温は約70〜90℃位まで上昇します。熱くなった冷却水を車内に循環させ、空気を暖めることで暖房が機能しています。

冷却水が漏れた時の対処法

冷却水の漏れを発見した場合は、どう対処すればいいのか説明します。対処方法は以下の2点です。

・修理工場に相談して、レッカー車で運んでもらう
・冷却水の量を確認して、自走が可能なら近くの修理工場に車を持ち込む

順番に解説していきます。

修理工場に相談してレッカーで車を運んでもらう

車の下からピンク色、もしくは緑色の水が流れている場合は、多くの冷却水が漏れている可能性があります。冷却水が漏れたままで走行してしまうと、エンジンがオーバーヒートしてしまう可能性が高いので、無理に自走せずに修理工場に相談しましょう。

修理工場が自走は不可能と判断した場合は、レッカーで車を運んでもらいます。

しかし、修理工場によってはレッカーを所有していなかったり、すぐに対応してもらえない場合もあります。そんな時は、JAFか自身で加入している自動車保険会社に連絡すれば手配が可能。

自動車保険会社の場合、レッカーを手配できる特約に加入していれば、保険会社が対応してくれるのでよく確認しましょう。

冷却水の量を確認して自走可能か判断する

冷却水の量が確認できる方は、リザーブタンクに冷却水が入っているか確認してから、自走できるか判断してもいいでしょう。

エンジンルームの中には、リザーブタンクという冷却水を貯めておく部品があります。

リザーブタンクにはHighとLow(HとLの場合もあります)という表記があり、HighとLowの間に冷却水が入っていれば、規定量の冷却水が入っていると判断できます。

リザーブタンクに規定量入っていれば、少量の冷却水の漏れである可能性が高いです。短い距離であれば自走しても問題無いでしょう。

しかし、リザーブタンク内に冷却水が入っていなければ、冷却水が不足している可能性が高いです。そのまま走行すると、オーバーヒートしてしまうので、レッカーを手配しましょう。

冷却水が漏れる箇所と原因4選

冷却水が漏れる箇所は、主に4箇所あります。

・ラジエーター
・ウォーターポンプ
・ラジエーターホース・ヒーターホース
・シリンダーヘッドガスケット

順番に原因を説明していきます。

ラジエーターの損傷、劣化による漏れ

ラジエーターは、高温になった冷却水の水温を下げる役割を果たしています。

ラジエータから冷却水が漏れる原因は、走行中の風を利用して水温を下げるために、車体の前方に取り付けてあるのですが、飛び石などでラジエータに穴が開いてしまうことが主な原因です。

また、縁石に乗り上げたり、経年劣化によってラジエーターの樹脂部分にヒビが入り、そこから冷却水が漏れてしまうケースもあります。

ラジエーターから冷却水が漏れた場合は、交換が必要になります。

ウォーターポンプ本体又は、ガスケット不良による漏れ

ウォーターポンプは、冷却水を循環させる役割があります。ウォーターポンプから冷却水が漏れる原因を解説します。

エンジンとウォーターポンプのすき間には、冷却水が漏れないように、ガスケットという部品を使用。ガスケットが劣化すると密着力がなくなり、冷却水が漏れます。

また、ウォーターポンプの内部には、メカニカルシールという冷却水の漏れを防ぐ部品があるのですが、劣化すると冷却水が外に漏れてしまいます。

修理方法は、ウォーターポンプとガスケットを同時に交換することです。

ラジエーターホース・ヒーターホースの密着不良による漏れ

ラジエーターホース・ヒーターホースは、冷却水を循環させるための通り道の役割を果たし、ラジエーターやヒーターコアに取り付けてあります。

ホースが劣化してくると密着力が無くなり、ホースのすき間から冷却水が漏れます。ラジエーターホース・ヒーターホースから冷却水が漏れている場合は、ホースの交換が必要です。

シリンダーヘッドガスケットの不良

エンジンは大きく分けて、シリンダーヘッド、シリンダーブロック、オイルパンで構成されています。

そして、シリンダーヘッドとシリンダーブロックの密着力を高めるために、シリンダーヘッドガスケットという部品を使用します。

シリンダーヘッドガスケットが劣化して密着不良を起こすと、すき間から冷却水が漏れてしまいます。この場合、シリンダーヘッドガスケットを交換すれば、冷却水の漏れを止められます。

冷却水漏れの修理・交換費用

冷却水漏れの修理・交換した場合、金額の紹介をいたします。紹介する部品は以下の5点です。

・ラジエーター
・ウォーターポンプ
・ラジエーターホース・ヒーターホース
・シリンダーヘッドガスケット
・エンジン

オーバーヒートしてエンジンが損傷した場合、エンジン交換の必要がありますので一緒にご説明いたします。今回は、国産の軽自動車、乗用車の参考価格を紹介しています。※車種によって車の構造が違うので、修理・交換費用に幅があります。

参考としてご覧ください。※レバレート(1時間あたりの工賃)は8,000円で算出しています。

ラジエーターの交換費用

ラジエーターの交換費用の目安は、下記の通りです。

工賃1万~2万円
部品代3万~10万円
合計費用4万~12万円

エンジンの排気量が大きいほど、ラジエーターも大きくなっていきますので、部品代が高額になっていきます。

ウォーターポンプの交換費用

ウォーターポンプの交換費用の目安は、下記の通りです。

工賃1万~4万円
部品代1万~3万円
合計費用2万~7万円

エンジンのどこの位置に、ウォーターポンプが付いているかで工賃が大きく変わります。

また、ウォーターポンプの大きさも、エンジンのサイズに合わせて大きくなりますので、その分部品代も高額になっていきます。

ラジエーターホース・ヒーターホースの交換費用

ラジエーターホース・ヒーターホースの交換費用の目安は、下記の通りです。

工賃4,000~1万円
部品代1,000~3,000円
合計費用5,000~1万3,000円

ラジエーターホース・ヒーターホースは部品代が安価です。

交換作業自体も難しい作業では無いので、費用はあまり高額にならない傾向があります。

シリンダーヘッドガスケットの交換費用

シリンダーヘッドガスケットの交換費用の目安は、下記の通りです。

工賃4万~10万円
部品代4,000~7,000円
合計費用4万4,000~10万7,000円

シリンダーヘッドガスケットは、部品自体は高額ではないです。しかし、エンジンの分解作業が必要なため、工賃が高額になってしまいます。

車種によってエンジンの形が違うため、部品交換の難易度が変わってきます。難易度が高いほど、工賃が高額になっていきますので、車種によって合計価格の幅が大きいです。

エンジンの交換費用

エンジン本体の交換費用の目安は、下記の通りです。

工賃5万~10万円
部品代30万~100万円
合計費用35万~110万円

エンジンは、部品代が非常に高額です。さらに、車両からエンジンの切り離し作業をするため、工賃も高額になります。

今の走行距離や年式によっては、修理するのではなく、車の乗り換えも視野に入れた方がいいでしょう。

修理・交換費用を安くする方法2選

修理費用が高額でも、どうしても修理しなければならない方もいらっしゃると思います。少しでも費用を抑えるための方法を2点ご紹介いたします。

・社外部品を使用する
・中古部品を使用する

順番に説明していきます。

社外部品を使用する

ラジエーターやウォーターポンプは社外部品が存在します。

社外部品とは、メーカー以外の会社が開発したものです。社外部品は純正部品に比べて、安価な傾向がありますので、費用を抑えたい方にはおすすめです。

ただし、純正部品では無いので、純正の性能と比べると劣っていたり、バラツキがある可能性がございますので注意してください。

中古部品を使用する

中古エンジンは状態にもよりますが、新品価格の約半額前後で購入できます。新品エンジンが高額な場合は、中古エンジンの使用を検討してみてください。ただし、中古部品を使用するうえで、注意点があります。

中古部品は前のオーナーが、しっかりメンテナンスをしていたかが重要です。メンテナンス状況が悪い部品に当たってしまうと、故障のリスクが高くなります。

中古エンジンを選ぶ際のポイントは、以下3つです。

・以前の車の走行距離
・以前の車の年式
・エンジンオイルの交換状況

情報を出来るだけ集めて失敗のリスクを下げましょう。

まとめ

最後にまとめです。冷却水は車にとって、とても重要です。冷却水の漏れは放置すると、重大なエンジントラブルに見舞われる可能性があります。

車の下にピンク若しくは緑の水が流れている場合は、冷却水が漏れている可能性があります。もし発見した場合は、放置せずにすぐに修理工場に相談しましょう。

カーテンダーでは創業25年以上の経験を活かして、お客様に最適な修理を提案いたします。
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