駐車場で車をぶつけられた際の対処法などについて解説!
「駐車場で車をぶつけられてそのまま逃げられてしまった!どう対応したらいいの?」
「車をぶつけられた際、正しく対処できるように対応方法について知っておきたい」
そのように思ってはいませんか?
駐車場で突然車をぶつけられてしまうと、どのように対応したらいいかわからず焦ってしまいますよね。
加害者の車がまだいる場合は、車の車種やナンバーをしっかりと記録しましょう。第三者からの証言を集めたり、駐車場の管理人に防犯カメラを見せてもらったりすることで、証拠を集めるのも重要です。
修理代を賄うための賠償金・保険金を正しく受け取るために、警察や保険会社へ連絡することも忘れないようにしましょう。
当記事では車をぶつけられた時にすべきことや、ぶつけられた際の過失割合、駐車場で発生しやすい事故などについて解説。記事を読むことで、車を突然ぶつけられた際、冷静に対処できるようになるでしょう。
もくじ
駐車場で車をぶつけられた時にすべきこと6つ
駐車場で車をぶつけられてしまい、そのまま当て逃げされたらどのような対応を行えばいいのでしょうか。
対応を誤ると、賠償金や保険金といったお金が受け取れなくなったりして後悔することにもつながりかねません。
いざという時のために、適切な対応を学んでおきましょう。
対応方法のポイントとしては、以下のものが挙げられます。
- 1.警察へ通報する
- 2.相手の車両情報を記録する
- 3.証拠を確保する
- 4.駐車場の管理人に連絡を取る
- 5.保険会社に連絡する
- 6.事故状況によっては病院を受診する
1.警察へ通報する
車をぶつけられたら、すぐに警察へ通報しましょう。加害者が逃げたり、自分が事故の瞬間を見ていなかったりした場合であっても通報して問題ありません。
警察に通報する際、なじみのない駐車場だと、現在の住所をどうやって伝えれば良いか迷ってしまうでしょう。
しかし近年のスマホは、110番や119番をした際に相手へ発信場所が自動で通知されるシステムとなっています。
GPS機能がついているスマホであれば、さらに精度の高い位置情報が送信されます。したがって、今いる駐車場の住所が正確にわからなくても心配する必要はありません。
警察に通報することによる主なメリットは、以下の2つです。
1つ目は、損害賠償金を受け取りやすくなること。
警察に届け出をせずにいると、損害賠償金を受け取れません。「加害者が逃げてしまったのならどうせ受け取れないのでは」と思われるかもしれませんが、加害者が後で警察に出頭するケースもあります。
もし加害者が警察に出頭した場合、自分が届け出を出していなければ、警察はあなたが被害者であるということに気づけないため、賠償金をもらえなくなってしまうのです。
メリットの2つ目は、事故証明書がもらえること。
警察に届けていれば、事故証明書が取得できます。事故証明書は保険会社に保険金を請求したり、加害者がわかった際に損害賠償金をもらったりする上で必要となる書類です。
損害賠償金や保険金などによって修理費用を賄うためにも、必ず警察へ連絡するようにしましょう。
2.相手の車両情報を記録する
ぶつけられた瞬間を自分が見ていて、なおかつ相手に逃げられてしまった時は、すぐさま相手の車の情報を記録するようにしましょう。特に記録すべき内容は以下の通りです。
- ・車の種類
- ・車のナンバー
- ・運転手の外見
- ・車の色
- ・ぶつけられた際の詳しい状況
特に車のナンバーは、警察に捜査してもらう際、相手を捜索する上での重要な手がかりとなってくれるでしょう。
ナンバーを覚えたりするのに自信がない方は、スマートフォンで相手の車の写真を撮影しておくのがおすすめです。
3.証拠を確保する
損害を受けたことによる損害賠償を請求する際、その金額は事故の発生状況によって異なります。つまり損害金を正しくもらうためには、事故の状況をしっかりと確認できる必要があるのです。
事故に関する証拠がないと、嘘をついていると思われる可能性も。そのため、事故を目撃した第三者の証言を取っておくのがベストです。
事故に遭った際、そばに誰かがいれば、その人の氏名や連絡先などを聞いておきましょう。
ドライブレコーダーがついている場合は、加害者の姿が写っていないかチェックしましょう。ドライブレコーダーに事故の状況が写っていた際は、そのデータが上書きされないようしっかりと保存しておきます。
加えて、自分の車が駐車されている様子や、当て逃げされた場所の写真を撮っておくのもおすすめです。
自分がどのような形で駐車していたかがわからないと、加害者から「被害者の駐車の仕方が悪かった」という言いがかりをつけられる可能性があります。
4.駐車場の管理人に連絡を取る
駐車場の管理人に連絡し、車をぶつけられた旨を伝えましょう。加害者に逃げられてしまった場合は、管理人に目撃情報を尋ねるのも一つの手です。
近年は駐車場のセキュリティ意識が高まりつつあるため、防犯カメラが設置されている駐車場も増えつつあります。
加害者が誰かわからない場合は、管理人に駐車場の防犯カメラをチェックさせてもらえないか頼んでみましょう。防犯カメラに加害者が映っていた場合、重要な証拠となってくれます。
5.保険会社に連絡する
車をぶつけられた場合、通常であればぶつけた加害者に対し、賠償金の請求が行えます。しかし、逃げられてしまった場合は請求が行えません。
自分で全ての修理費用を賄うとなると高額に費用になりやすいため、必要であれば加入している保険を利用しましょう。
なお保険を利用すると、等級が下がってしまうという点については覚えておかねばなりません。
等級が下がれば、次年度に支払う金額が高くなることに繋がります。
実費で修理費用を支払うのと、等級を下げてでも保険金を利用するのではどちらが得なのかしっかりと検討してみましょう。
「保険を使うべきか迷っている」という方も、一度保険会社に連絡してみることをおすすめします。というのも、保険会社に連絡したからといって必ず保険を使用しなければならないというわけではないためです。
保険料がどのくらい上がるのかを保険会社の人に尋ねた上で、使用をやめるということも十分に可能です。まずは一度電話で相談してみるようにしましょう。
なお加入している保険によっては、当て逃げを保証してもらえないケースもあります。
当て逃げが保証対象となっているのは、一般型。一般型よりも狭い範囲を保証するエコノミー型の場合、当て逃げは保証してもらえないためお気をつけください。
自身の加入している保険が当て逃げに対応しているかわからない方は、ひとまず保険会社に連絡して尋ねてみるのがおすすめです。
6.事故状況によっては病院を受診する
駐車場はスピードを出して走行する場所ではないため、猛スピードでぶつけられるような事故が発生するケースはまれです。とはいえ交通事故は交通事故であるため、自分が車に乗っている時に衝突された場合は、自分や乗っている人に怪我がないかをしっかりとチェックしましょう。
もしも怪我を負った場合は、なるべく早めに整形外科を受診することをおすすめします。最初は大した怪我に思えなくても、数日後に大きな痛みを生じさせる可能性があります。
数日経ってから痛みを感じて怪我が判明した場合、時間が経ちすぎたことが理由で事故との関連性を証明できず、賠償金を十分にもらえなくなる可能性が高まります。
駐車場で車をぶつけられた際の過失割合は状況によって違う
駐車場で車をぶつけられた際の過失割合は、ぶつけられた状況によっても大きく異なります。例として自分の車が完全に止まっている時に加害者からぶつけられた場合、加害者の過失割合が100%となります。
一方で自分の車と相手の車どちらも動いていたとなると、過失割合を出すのが難しくなるでしょう。
基本的な過失割合の例としては、以下のような形になります。
- ・AとBが出会い頭で衝突した→A:B=50:50
- ・Bが駐車スペースから出ようとしていたところでAが通路を走ってきて衝突した→A:B=30:70
- ・Bが駐車スペースに入ろうとしていた時に、Aが通路を走ってきて衝突した→A:B=80:20
なお、上記の過失割合はあくまでもベースとなるもの。実際の事故があった際は、「どちらかがお酒を飲んでいなかったか」「前方をしっかり見ていたか」といったさまざまな事情を考慮して過失割合が決定されます。
ちなみに駐車場の事故というのは、一般的なものに比べて過失割合の算出が難しい傾向にあります。というのも、駐車場は見通しが悪い・交通標識がないなど、一般道と大きく異なる環境になっているためです。
事故の状況が複雑だと、示談交渉がスムーズに進まなくなることも。第三者の目撃がなければ、その算定はさらに難しくなるでしょう。
事態がややこしくなったりトラブルになったりしそうだと感じた際は、弁護士に相談することをおすすめします。
駐車場で発生しやすい4つの事故
駐車場は一般道よりも道が狭いため、事故が起こりやすい場所です。
駐車場で発生しやすい事故としては、以下のようなものが挙げられます。
- 1.ドアパンチ
- 2.出会い頭に衝突する
- 3.バック走行の際の事故
- 4.歩行者とぶつかってしまう
1.ドアパンチ
ドアパンチとは、車のドアを開いた時に、隣の車の側面にぶつかってダメージを与えてしまう事故のことです。
隣の車との間隔が狭いとドアパンチが発生しやすくなるため、十分に警戒しましょう。
ドライバーの方だけでなく、家族が降りる時にも慎重になる必要があります。
特に子供とドライブに行かれる際は、大人の方がドアを抑えておいたり、ゆっくりドアを開くよう促したりすることが大切です。
2.出会い頭に衝突する
駐車スペースに車を停めている際、横や後ろだけを見ながら車を何度か切り返していると、前方を通った車にぶつかってしまうことがしばしばあります。
停車する時だけでなく車を出発させる時も、前に出た瞬間に車が横切って衝突するリスクがあります。
停車や発車の際は、「前方を車が通過するかもしれない」という意識をしっかりと持って慎重に運転するようにしましょう。
3.バック走行の際の事故
車を切り返している際のバック走行で車をぶつけてしまうのも、よくあるケースでしょう。
特に駐車場は物や車同士の間隔が狭い空間であるため、駐車場の柱や他の車にぶつけてしまうリスクが高めとなっています。
バック走行を行う際は、きちんと後方をチェックしましょう。安全のため、車に搭載されたバックモニターだけではなく、ミラーを確認したり自分の目でもしっかりチェックしたりすることが大切です。
4.歩行者とぶつかってしまう
駐車場にいるのは車だけではありません。駐車場を歩いていた歩行者とうっかり衝突してしまうケースもしばしば見られます。
特に柱や壁に囲まれた空間は、突然歩行者が出てきやすいため、十分に警戒しましょう。
歩行者だけでなく、駐車場の出入り口に立っている警備員に衝突する事故もたびたび発生するため、周囲には常に気を配る必要があります。
万が一当て逃げをしてしまった際は早めに警察へ連絡しよう
万が一自身が当て逃げをしてしまった場合は、必ず警察に連絡しましょう。当て逃げは、道路交通法における危険防止措置義務と警察への報告義務を守っていないことになります。
当て逃げを黙ったままでいると、刑事罰に当たるリスクもあるでしょう。
言わなければ隠し通せると思ってしまいがちですが、近年はほとんどの車がドライブレコーダーを搭載しています。さらに防犯カメラを取り付けている駐車場も増えつつあるため、加害者の特定は従来に比べ容易になっています。
自ら出頭し反省の意志を見せることで、示談に持ち込める可能性も高まるでしょう。一方で隠したままにしていると、示談が成立しにくくなり罪が重くなる可能性が高まります。あとから悔やむことがないよう、警察に出頭し被害者に謝罪を行うことが大切です。
まとめ
最後に内容をおさらいします。
駐車場は視界が悪く、車や柱などとの間隔も狭いため、事故が起こりやすい環境です。車や人にぶつかることがないよう、十分に気をつけなければなりません。
自分が他の車にぶつけられ、当て逃げされてしまった場合は、必ず警察に通報するようにしましょう。
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