車がオーバーヒートしたらどうする?対処法や症状、原因について解説!
「車がオーバーヒートした!どう対処したらいい?」「オーバーヒートを見分ける症状にはどんなものがある?」上記のようにお困りではありませんか?車が突如オーバーヒートすると、どうしたらいいか焦ってしまいますよね。
車がオーバーヒートしたら、すぐに安全な場所で停車し、ボンネットを開いて車を冷やしましょう。車を放置しても回復が見込めない場合は、ロードサービスを依頼するのがおすすめです。
オーバーヒートは、水温計の異常や車からの異音、異臭といったもので判別できます。当記事ではオーバーヒートの対処法や主な症状、原因などについて解説。記事を読むことで、オーバーヒートした際、冷静に対処できるようになるでしょう。
もくじ
オーバーヒートの対処法4ステップ!
まさに今オーバーヒートして困っている方のために、結論からお伝えします。オーバーヒートになってしまったら、以下4つのステップに沿って行動しましょう。
1:安全なところに車を停める
2:ボンネットを開く
3:車を冷やす
4:回復しない時はロードサービスを依頼する
慌てて行動した結果、大きな事故やさらなる故障につながっては元も子もありません。以下の内容を参考にし、落ち着いて対処するようにしましょう。
1:安全なところに車を停める
まずは、駐車場や幅のある路肩など、安全を確保できる場所に車を停止させます。
高速道路であれば、待機所に止めるのが良いでしょう。慌てて車通りの多いところで停車させたりすると、他の車に追突される可能性もあります。安全な場所を冷静に探すようにしましょう。
2:ボンネットを開く
次に、車のボンネットを開きましょう。ボンネットを開けることでエンジンルームの風通しが良くなり、エンジンが冷却されていきます。
ボンネットを開く際、エンジンを止めた方が良い場合と止めない方が良いケースがあります。基本的には、エンジンをかけた状態にしておきましょう。突然エンジンを止めると、エンジンオイルや冷却水の循環が停止し、エンジンが焼き付く可能性があるためです。
エンジンを停止させた方がいいのは、冷却ファンが回っていなかったり、冷却水などが漏れてしまったりしている場合です。この場合はすぐにエンジンを停止させ、自然にエンジンを冷却させるようにしましょう。症状が重度な状態になっていると、ボンネットから煙が出てくることがあります。煙は高い温度を持っているため、火傷しないよう落ち着いて作業をしましょう。
3:車を冷やす
オーバーヒートが起こると、エンジンそのものだけでなく、冷却水が通るホースやラジエーターなども高温となってしまいます。そのため、ボンネットを開けていてもすぐに冷えることはありません。ボンネットを開いた状態でしばらく置いておき、ゆっくりと冷ましていきましょう。
この際、冷却水のリザーバータンクやラジエーターのキャップは外さないことが大切です。十分に冷え切っていない状態でキャップを外すと、中から100度以上の温度を持った冷却水が噴き出てきて火傷するリスクがあります。
4:回復しない時はロードサービスを依頼する
オーバーヒートが軽度であれば、しばらく車を放置しておくことで再びエンジンを動かせるようになる可能性も。しかしオーバーヒートの状態が重度の場合、車を長く放置していても回復しないケースがあります。
重度のオーバーヒートが起きた際は、ロードサービスを呼んで原因を調査してもらうのがおすすめ。主なロードサービスの連絡先は、以下の通りです。救援を呼ぶ際は、ぜひ参考にしてください。
ロードサービス | 連絡先 |
チューリッヒ | 0120-860-001 |
ソニー損保 | 0120-101-789 |
三井ダイレクト損保 | 0120-638-312 |
アクサ損害保険 | 0120-699-644 |
SBI損害保険 | 0800-2222-581 |
そんぽ24 | 0120-00-2446 |
オーバーヒートで修理・交換すべきパーツとその費用
上記では、オーバーヒートが起こった際すぐに行うべき対処方法について解説しました。
では、オーバーヒートが起こった車はその後どのような対処を行わねばならないのでしょうか。オーバーヒートが起こったら、その原因となるパーツの修理や交換を行う必要があります。主に修理や交換が必要になりやすいパーツとその修理費用は、以下の表の通りです。
修理・交換箇所 | 修理代の目安 |
冷却水の補充 | 1,000〜3,000円 |
ラジエーターの交換 | 2万〜8万円 |
ラジエーターホースの交換 | 1万〜2万円 |
ラジエーター部品の交換 | 2万〜5万円 |
ウォーターポンプの交換 | 6万〜7万円 |
サーモスタットの交換 | 6,000〜1万5,000円 |
冷却用電動ファンの交換 | 2万〜10万円 |
エンジンオイルの交換 | 1,000〜4,000円 |
冷却水の補充やエンジンオイルの交換といった作業で済めば、多くの場合、数千円程度で費用を抑えられます。一方でパーツ自体を交換する必要がある場合は、大きな費用がかかりやすい傾向にあります。
オーバーヒートは、車に搭載されたパーツの劣化によって引き起こされる可能性もあります。パーツの劣化によって再びオーバーヒートするのを防ぐためにも、車のパーツは適切な時期に交換を実施しましょう。
修理や交換が必要なパーツがあまりに多い場合は、車を買い換えた方が金銭的に得できる可能性もあります。修理と買取どちらを選ぶべきか決めかねる時は、当サイト「カーテンダー」にご相談ください。私たち「カーテンダー 」では、愛車の修理費用と買取価格を比較できるため、どちらが得かをすぐに判断できます。
そもそもオーバーヒートとは?
オーバーヒートの正しい対処方法についてわかったところで、オーバーヒートという現象についておさらいしておきましょう。
オーバーヒートとは、車のエンジンが過度に熱くなった状態のことを指します。車のエンジンは、中で爆発や燃焼といった現象を引き起こして動力を生み出しています。そのため内部は、いつも非常に熱い状態に。
しかしそのまま放置していれば、熱で周りの機器が壊れてしまうため、冷却水という水を用いて冷却する作業も一緒に行っているのです。エンジンが過度に熱くなると、冷やしてくれるはずの冷却水まで高温になってしまい、冷却ができなくなってしまいます。このようにして冷却水がエンジンを正常に冷やせなくなった時に発生するエンジントラブルを、オーバーヒートと呼ぶのです。
近年使われている車のほとんどには、水冷エンジンが搭載されています。水冷エンジンは、従来の車に搭載されていた空冷エンジンよりも冷却効率が高く、オーバーヒートは発生しにくいとされています。
とはいえエンジンを酷使したりメンテナンスを怠ったりしていれば、オーバーヒートになる可能性は十分にあるでしょう。オーバーヒートが起こると、大きな事故を招いたり、エンジンを載せ替える必要が出てきたりするケースもあります。
オーバーヒートによって見られる主な症状4選
オーバーヒートの概要についてわかったところで、続いてはオーバーヒートによって見られる主な症状について見ていきましょう。エンジンがオーバーヒートすると、以下のような症状が車に現れ始めます。
・水温計に異常が出る
・聞き慣れない音や嗅ぎ慣れない臭いがする
・通常通りの走行が困難になる
・ボンネットから煙が出てくる
オーバーヒートによる症状を知らずに車を運転していると、オーバーヒートに気づくのが遅れてしまい、大きな事故や故障を招くリスクがアップします。早期に発見し対処するためにも、どのような症状が起こるのかをぜひチェックしておきましょう。
1:水温計に異常が出る
水温計の針は通常、C(Cool)とH(Hot)の間を差しています。
この針がHに大きく近づいていた場合は、オーバーヒートしている可能性が高いと言えるでしょう。Hに近づいているということは、水の温度が高くなっていることを表すためです。
数値で水温が示されるタイプであれば、水温計が115度以上をさしていないかチェックしてみてください。115度を超えている場合、オーバーヒートしている可能性が高いと言えます。水温計が搭載されていない車であれば、水温警告灯が点灯または点滅していないかをチェックしてみましょう。
2:聞き慣れない音や嗅ぎ慣れない臭いがする
エンジンの中から「カンカン」「カタカタ」「キンキン」という金属音が聞こえたり、ボンネットの中から「キーキー」という高音が聞こえたりした場合、オーバーヒートを引き起こしている可能性があります。
音の他には、臭いにも注目してみてください。冷却水には甘い臭いがつけられているため、オーバーヒートが進んで冷却水が蒸発すると、ボンネットからは甘い臭いが漂ってきます。
その他、オーバーヒートによってオイルが焼けるような臭いがするケースも。焼けるような臭いがした場合、オーバーヒートが重度の状態まで進んでいる可能性が高いと言えるでしょう。
3:通常通りの走行が困難になる
車がオーバーヒートの状態に近づくと、通常通りの走行が困難となります。具体的には、車に以下のような症状が現れ始めるでしょう。
・アクセルを踏んだ際にうまく加速しない
・エンジンの回転数が不安定になる
オーバーヒートの状態が重度になると、やがてエンジンがストップし、完全に走行ができなくなります。
4:ボンネットから煙が出てくる
オーバーヒートになると、ボンネットの隙間から煙が出てきます。こちらは、気化した冷却水が水蒸気となって現れたものです。オーバーヒートの代表的な症状と言える、この現象。煙が出る段階に来ているということはかなり症状が進んでいることになるため、直ちにロードサービスを呼びましょう。
オーバーヒートが起こる原因4選
オーバーヒートによって見られる症状についてわかったところで、続いてはオーバーヒートが起こってしまう原因について見ていきましょう。オーバーヒートは主に、以下のようなことが原因となって発生します。
・ウォーターポンプに不具合がある
・エンジンオイルが足りない、劣化している
・冷却水が足りない、漏れている
・負荷がかかる走行をしている
詳しく見ていきましょう。
1:ウォーターポンプに不具合がある
ウォーターポンプとは、冷却水をエンジンの内部に循環させるパーツのことです。
ウォーターポンプが故障すれば、冷却水がうまく循環しなくなることに。そうなると冷却水がエンジンの熱を冷やしてくれなくなり、オーバーヒートを引き起こしてしまうのです。
2:エンジンオイルが足りない、劣化している
エンジンオイルは通常、エンジンの中にあるパーツをスムーズに動かすという役割を持っています。
このエンジンオイルが不足していると、パーツが円滑に動作できなくなってしまうことに。そうなれば中にあるパーツが激しい摩擦熱を引き起こし、異常な熱さを持ってオーバーヒートさせてしまうのです。
エンジンオイルの量だけでなく、鮮度にも気をつけましょう。前回交換した日から長い時間が経っていると、エンジンオイルの鮮度が落ち、機能が低下してしまうためです。
3:冷却水が足りない、漏れている
普段エンジンは、熱くなりすぎて故障しないよう、冷却水によって冷やされ続けています。冷却水はエンジンの熱をもらった後、ラジエーターなどのパーツによって冷却され、再びエンジンの中へと入っていくという流れを繰り返しています。
冷却水はエンジンを冷やす上で重要な役割を果たす液体であるため、これが不足していたり漏れていたりすると、オーバーヒートを引き起こす原因となってしまうのです。
4:負荷がかかる走行をしている
車に負荷をかけるような運転をしていると、オーバーヒートになりやすくなります。具体的には、以下のようなものが挙げられるでしょう。
・長い坂道を低速のギアで走行する
・長い間渋滞にはまってしまい、車に風がほとんど当たらない状態となる
長い渋滞にはまってしまった場合は、定期的にサービスエリアなどで停車し、エンジンを冷やすようにしましょう。
オーバーヒートを防ぐためには?
オーバーヒートを防ぐためにも、日頃から以下のようなことを心がけましょう。
・定期的に車検を実施する
・水温計を日常的にチェックしておく
・冷却水やエンジンオイルの量を日常的にチェックしておく
上記の通り、日頃からメンテナンスをしたり、車の状態を気にかけたりすることで、オーバーヒートを防ぎやすくなります。また万が一オーバーヒートが起きても、すぐに気づいて早めに対処しやすくなるでしょう。
まとめ
最後に内容をおさらいします。
オーバーヒートが発生したら、安全なところに車を停めて冷やしましょう。
オーバーヒートになった車を直す場合は、原因となるパーツの修理や交換を行います。修理に大きな費用がかかるのであれば、車自体の買い替えも検討しましょう。修理か買い替えか迷った際は、ぜひカーテンダーで価格の比較検討を行ってみてください。
カーテンダーでは創業25年以上の経験を活かして、お客様に最適な修理を提案いたします。
電話・フォームからお気軽にお問い合わせください。
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