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10対0の物損事故で車の修理費はどうなる?示談金交渉時の注意点も解説

10対0の物損事故で車の修理費はどうなる?示談金交渉時の注意点も解説

「もらい事故」とも呼ばれる過失割合10対0の事故被害者は、車の修理費用や身体の治療費、その他諸々の費用を加害者側にすべて支払ってもらう権利があります。

もらい事故の構図は単純ですが、場合によっては通常の事故以上にややこしい事態に陥る可能性があることはご存知でしょうか。交渉次第では大きな損を被ってしまうことも珍しくありません。

今回は過失割合10対0の物損事故の特徴と、修理費を含む請求できる示談金について解説するとともに、十分な示談金が支払われない場合の対処法や乗り換えの判断基準などを紹介します。

もらい事故の事後対応には、特有の難しさがあります。この記事を読むことで、もらい事故による損を最小限に抑えられる知識が身につけられるでしょう。

過失割合が10対0となる物損事故の特徴とは?

過失割合が10対0の事故とは、相手方の信号無視や追突などのように、被害者にまったく落ち度がない事故のことです。被害者の立場からは「もらい事故」とも呼ばれます。

過失割合とは、事故が起きた責任割合を被害者と加害者で分担する割合であり、仮に過失割合が6(加害者)対4(被害者)の事故が起こった場合、加害者が全損害の60%を負担し、被害者が残りの40%を負担することになります。

つまり過失割合が10対0の事故物損事故が起こると、被害者の車の修理費用や修理にかかる期間の代車費用など、事故によって発生したすべての損害は加害者が賠償しなくてはならず、被害者には一切の金銭的負担が生じません。

被害者は、相手方の保険会社が提示する賠償金を受け取り、車を修理もしくは買い替えを選択すれば事故解決です。過失割合が10対0の事故は、事故責任の所在が明快であるため、事故解決も早い特徴があります。

しかし、実際はそれほど単純ではありません。過失割合10対0の事故が起こると被害者側の保険会社は法律上、事故に介入できないため、交渉はすべて被害者自らが行わなくてはならない点も過失割合10対0の事故の大きな特徴です。

10対0の事故は被害者は自分で示談交渉

裁判を通さず、当事者同士で行う賠償問題の話し合いを「示談」もしくは「示談交渉」といいます。

通常の事故では、双方が加入している保険会社同士の示談で過失割合が決定され、損害額の算出と双方が支払う賠償額が決まるのが通例です。しかし過失割合10対0の事故では、被害者側の保険会社は一切の賠償金を支払う必要がありません。

支払義務のない保険会社が10対0の事故に介入して報酬を得ることは弁護士法第72条第1項の「非弁行為」該当するため、もらい事故の被害者は保険会社に頼ることができず、自らが加害者側の保険会社相手に示談交渉をしなくてはならないのです。

しかも、交渉相手となる保険会社の担当者は保険のプロであり、交渉のプロでもあります。支払う賠償金を少なくするため、相手方の保険会社は相場より低い示談金での解決を求めてくることや、場合によっては10対0の過失割合を覆す指摘をしてくることも珍しくありません。

交渉事に慣れていない人にとって、事故の示談交渉は精神的な負担が大きく、時間の確保も困難です。しかし、交渉を早く終わらせるために相手方の保険会社が提示する内容に鵜呑みにしてしまうと損をしてしまう場合があります。

示談交渉で損をしないためには弁護士に助けを求める

事故被害者が交渉を有利に進めるためには、弁護士にアドバイスを求めるか、示談を代行してもらいましょう。弁護士が示談交渉をすることで、示談金の増額も期待できます。

ただしそこで気になるのは、弁護士へ支払う報酬です。示談交渉の代行を頼むと相応の額が必要になりますが、加入している自動車保険の「弁護士特約(弁護士費用等補償)」を利用すれば一定額が補償されます。

弁護士特約の利用で補償される保険金額は、多くの保険会社で300万円を上限としており、弁護士への相談だけでも10万円程度が支払われます。過失割合10対0の事故に遭遇したら、加入している保険の弁護特約を使用し、弁護士に助けを求めることをおすすめします。

10対0の物損事故になりやすい状況は4つ

  • ・信号無視してきた車との事故
  • ・追突事故による事故
  • ・センターラインを越えてきた対向車との事故
  • ・当て逃げ・駐停車中の事故


以上が過失割合10対0の物損事故になる可能性がある事故の種類です。ただし、これらの事故が起これば必ず10対0になるとは限りません。被害者側にも過失が認められれば、相手方の保険会社は過去の判例や事故状況を検分し、過失割合の修正を求めてくる場合もあります。

それぞれの事故で、過失割合10対0になる条件等を具体的に解説していきます。

信号無視してきた車との事故

赤信号を無視した車が、信号を遵守している車に衝突した場合は原則として信号無視をした車の過失が10割です。しかし同じ赤信号無視でも、被害者側が黄色信号で交差点等に侵入していた場合の過失割合は8対2程度になります。このように信号無視による事故は、信号の状態や状況、タイミングなどで過失割合が変動します。

追突事故による事故

追突事故は、後続車の「前方不注意(安全運転義務違反)」や「車間距離不保持」などが原因で起こるため、加害者である後続車の過失割合が10割です。ただし、被害者側に正当な理由なく急ブレーキをかけて起こった追突事故は7対3程度の過失割合になります。

センターラインを越えてきた対向車との事故

センターラインを越えて対向車線に侵入してきた車と衝突した場合も、ほとんどのケースで過失割合は10対0になります。しかし、対面通行の道路での右折時や、路上駐車や道路工事などの障害物をを回避しようとしてセンターラインを越えてきた場合は、衝突の危険が予想できるものとして被害者側にも1〜2割の過失が生じることがあります。

当て逃げ・駐停車中の事故

駐車スペースに問題なく駐車している状態で衝突されたのであれば、被害者側には当然過失がありません。ただし、被害者側に以下のような落ち度があった場合は一定割合の過失を問われることになります。

  • ・駐車スペースからのはみ出し
  • ・駐停車禁止場所への駐停車
  • ・天候による視界不良時や夜間に街灯のない場所への駐停車
  • ・夜間の駐停車におけるハザードの不使用 など


当て逃げも過失割合10対0です。しかし、加害者がみつかるまで損害賠償請求はできないため、当面の修理費用は自己負担か車両保険で賄う必要に迫られます。

当て逃げに遭遇したら些細な損害であっても、加害者がみつかったときの賠償金請求や車両保険の保険金請求のために、必ず警察に連絡して「交通事故証明書」を発行してもらいましょう。そのうえで、当て逃げが起こった状況と車の状態を克明に記録しておくことが大切です。

10対0の物損事故で請求できる示談金は5種類

物損事故の示談金として請求できる種目は以下の5つです。

  • ・車の修理費用
  • ・売却価格を差し引いた買替差額
  • ・不動車を動かすためのレッカー代
  • ・修理中の代車費用・レンタカー代
  • ・新車など価値が高い車の評価損


物損事故では、どれだけ精神的損害を受けたとしても慰謝料は請求できません。ただし、後からケガなどが発覚し、人身事故に切り替わると治療費等に加え、慰謝料が請求可能です。各示談金の詳細を解説していきます。

車の修理費用

示談金として請求できる車の修理費用は、相手方の立会のもとで修理業者が算出した修理見積もり額を基に決定されます。この修理費用としての示談金は、修理の実施に関わらず支払われるため、賠償された修理費用を元手として修理をせずに別の車の乗り換えることも可能です。

売却価格を差し引いた買替差額

買替差額とは、車が全損した場合に請求できる示談金です。全損状態は以下の2種類に分けられ、示談における扱いが異なります。

  • ・物理的全損:修理不可能なほど損傷した状態
  • ・経済的全損:修理は可能でも、買い替えた方が安くなる状態


支払われる買取差額は物理的全損、経済的全損ともに車の時価額からスクラップとなった車の売却額が差し引かれた額であるため「売却差額」と呼ばれます。物理的全損の場合は乗り換えるしかありませんが、経済的全損の場合は売却差額に自費を追加して修復することも可能です。

不動車を動かすためのレッカー代

事故により自走できなくなった場合は、その際に利用したレッカー費用が請求できます。

修理中の代車費用・レンタカー代

修理や買い替えなどで車が使えない状態を賄うための代車費用やレンタカー代も示談金として請求できます。ただし、請求できる費用には以下のような要件があります。

  • ・代車の必要性:

代車費用は通勤や通学、買い物など生活に車が必要な場合にのみ認められ、趣味としてしか使用していない車の代車料は認められない場合がある点に注意しましょう。住まい周辺の公共交通機関等の利便性なども代車代の請求に際して考慮されます。

  • ・代車費用の相当性:

代車費用として請求できるレンタカー代は1日あたり5,000〜6,000円が相場です。たとえ高級車が事故被害にあったとしても、同格の高級車レンタルなどは認められません。

  • ・代車使用期間の相当性:

修理や買い替えに長い時間を要するとしても、過度の長期にわたる代車費用は認められず、過剰と判断された代車費用等は自己負担となります。

新車など価値が高い車の評価損

評価損とは、事故によって減じた車の価値を賠償する示談金です。車は元通りに修理できたとしても、修復する部位によっては事故車扱いになり修復歴が付いてしまいます。修復歴が付いた車は価値が著しく低下するため、評価損の示談金によってこの損失が補填されます。

高級車や登録3年以内もしくは走行距離4万km以下の新車が被害にあったケースでは、評価損の示談金が支払われた事例が多くあります。ただし、それ以外の車では評価損の賠償を求めることは難しいでしょう。

【注意】十分な修理費用が支払われない場合も

過失割合10対0の事故は、被害者側が圧倒的に有利な立場にいます。しかし以下の条件に当てはまると被害者側が大きく損をする可能性が非常に高くなります。

  • ・相手方が無保険だった場合
  • ・車が全損になった場合


具体的にどのような損を被るのか、それぞれを詳しく解説していきます。

相手方が無保険だった場合は実質的に自己負担

相手側が自動車任意保険に加入していない「無保険」の場合は、加害者が被害者に対して直接賠償をしなくてはなりません。しかし、加害者に賠償金の支払能力がないことが明らかな場合、被害者は自己負担もしくは車両保険を使って車を修理する必要に迫られます。

裁判所への申し立てにより、加害者の財産を差し押さえて賠償金として補填できるものの、すべての賠償金を賄えるとも限りません。そのため無保険の相手との事故は、損をしやすい典型といえるでしょう。

こういった事例のために、自動車保険には無保険との事故に備えた「車両無過失事故に関する特約」が用意されています。この特約が付いていれば車両保険を使っても等級が下がらないため、無保険車との事故でも損を最小限に抑えられます。

当て逃げの加害者がみつからない場合も、被害者は自己負担か車両保険の使用が求められます。一般型車両保険(ワイド型)と限定型車両保険(エコノミー型)のうち、一般型に加入していれば当て逃げに際しても車両保険が使えます。

全損扱いになった場合は車の市場価格相場しか支払われない

車が全損した場合も損をすることがあります。前述したとおり全損は「物理的全損」と「経済的全損」の2種類に分けられ、どちらの場合でも支払われる賠償金は、乗り換えを前提とした市場価格相場が上限となります。

  • ・物理的全損:修復不可能であるため、修理費用ではなく買い替え費用が支払われる
  • ・経済的全損:買い替えた方が安くなるため、買い替え費用が支払われる


古い車が大破した場合は、どれだけ愛着ある車だったとしても支払われる賠償金は少なく見積もられてしまいます。物理的破損は乗り換えるしかないとしても、経済的全損に該当する車を修理して乗り続けたい場合は、市場価格相場を超えた分の費用は被害者が負担しなくてはなりません。

「修理」と「乗り換え」迷ったらどうやって決める?

修理可能な場合は、車の損傷状態によって「修理」もしくは「乗り換え」の判断を迫られます。とくに悩ましいのは「経済的全損」の場合です。破損の程度による修理と乗り換えの判断基準を解説します。

軽度な損傷なら「修理」を選択

車の損傷が小さい場合は修理を選択しましょう。バンパーやドアミラーなどの軽微な損傷はもちろん、ドアやフロントフェンダー等の板金加工をせずに交換可能な外装部品の破損ならほぼ元通りに修復できるため修理対応をおすすめします。

ただし市場価値が低い古い車は、軽微な損傷でも修理費用が市場価格を越えやすいため、経済的全損になる可能性が高まります。費用面だけを考えれば、経済的全損の場合は自己負担がない乗り換えの方がお得です。

また、前述したとおり賠償金は修理の実施に関わらず支払われるため、近いうちの車を乗り換える予定だった場合は、修理費用を車の乗り換え費用の元手にすることも可能です。

フレーム修理が必要になったら「乗り換え」を選択

サイドメンバーやクロスメンバー、リアフェンダーなど車体のフレーム(骨格)を構成する部位が損傷した場合は乗り換えるべきです。そのほか、切断・溶接などの板金加工を要する場合も修理の程度によっては乗り換えをおすすめします。

こういった損傷の修理は、どれだけキレイに修復できたとしても再溶接した箇所から錆が発生しやすく、車の寿命を大きく縮めることになります。高級車や新車ならともかく、評価損の示談金請求が認められないことが多い一般的な車は長期的な観点で損を被ることになるため乗り換えが賢明です。

まとめ

過失割合10対0の物損事故に際して、覚えておきたい要点は以下の4つです。

  • ・加入している保険会社の交渉サービスが利用できない
  • ・満足いく賠償金額が支払われない場合がある
  • ・すべて自分で対処しようとせずに弁護士を頼る
  • ・「一般型車両保険」と「車両無過失事故に関する特約」で事故に備える


以上の要点を守れば、もらい事故に遭遇しても被る損を最小限に抑えられます。しかし、事故に遭遇しないことがもっとも大切なのは言うまでもありません。

そもそも避けようがない事故であるため、もらい事故の過失割合は10対0になります。しかし、なかには避けられる事故もあります。

「車間距離を詰めてくる後続車には道を譲る」「駐停車時はしっかりとルールを守る」など、ごく基本的なことをしっかりと守るだけで、もらい事故に遭遇する確率をわずかとはいえ確実に減らすことができるでしょう。

カーテンダーでは創業25年以上の経験を活かして、お客様に最適な修理を提案いたします。
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