車のボディに傷・凹み!?DIYでの修理方法から業者依頼の仕方まで徹底解説
車のボディについてしまった傷や凹みはどうしても目立ってしまうもの。
ちょっとした損傷の修理なら業者に頼まずにDIYで修理できるのでは?と考える方も多くいらっしゃると思います。
しかし、「自分で直せる傷」と「業者依頼が必要な傷」の見極めを誤ると、トータルで当初の金額よりはるかに高い修理費用がかかってしまう、ということにもなりかねません。
そこで今回は、車のボディの傷や凹み、DIYで修理する方法を解説します。さらに、DIYでは修理できないような傷や凹みを修理できる業者も併せて見ていきましょう。
もくじ
車の傷の種類と修理方法一覧
車のボディについた傷は、その種類によって修理の方法が異なり、状態によっては自分では直せないことも珍しくありません。
そのため、適切な修理方法を選ぶことが非常に大切です。
車のボディの損傷の主な種類は以下の通りです。
損傷の種類 | DIY修理の可不可 |
凹み | 軽度であれば可能 |
すり傷・線傷、点状の傷 | 軽度であれば可能 |
割れ・剥がれ | 軽度であれば可能、しかし難しい |
錆(腐食) | 業者に修理依頼が必要 |
日焼け | 軽度であれば可能、完全に戻らない可能性有 |
歪み | 業者に修理依頼が必要 |
以下で詳しく、車の傷の種類と修理方法について見ていきましょう。
凹み
車をなにかにぶつけてしまったときや、事故でほかの車と衝突してしまったときなどにできるのが凹み傷です。
そのほか、積雪地帯などでは、屋外に車を駐車していると、雪の重みでボンネットやルーフなどが凹んでしまうといったこともあるでしょう。
少しの凹みであれば、バキュームやドライヤー、パテを使って自分で直せることもありますが、状態によっては、業者に依頼しなければならないこともあります。
DIYでパテ、バキューム、ドライヤーを使った修理方法については「車の傷をDIY修理する5つの方法」をご参照ください。
すり傷・線傷、点状の傷
すり傷は、ガードレールや壁などに車を擦ってしまったときについてしまう傷です。狭い道などで、曲がり切れずに壁を擦ってしまい、バンパーにすり傷が入ってしまうといった経験をされたことがある方もいるでしょう。
そして、線傷は、洗車時にスポンジやタオルを強く擦るとできる線状の傷です。そのほか、ベルトや時計がボディに当たったり、木の枝や草が接触したりすることで、線傷ができることがあります。
また、飛び石によってできるのが点状の傷です。高速道路などの速度域が高いところを運転しているときや、砂利道などの未舗装路を走行しているときなどについてしまうことがあるでしょう。
すり傷や線傷、点状の傷は、コンパウンドで目立たなくなります。さらに、傷が深い場合はタッチペンやスプレーを使って、傷を隠すことが可能です。
ただし、傷の程度によってはコンパウンドやスプレーなどでは隠しきれないこともあるので、そういったときはプロの業者に依頼しましょう。
なお、コンパウンドやタッチペン、スプレーを使った修理方法は「車の傷をDIY修理する5つの方法」をご参照ください。
割れ・剥がれ
車を壁などの障害物に強く擦ったときや接触したときに、ボディや割れたり、表面の塗装が剥がれたりします。
割れや剥がれが起きると、見栄えが悪くなるだけでなく、塗膜が削れたところから、ボディがサビてしまうことがあるので、早急に修理することをおすすめします。
割れや剥がれが起きたときは、スプレーやシールを使って修理可能な場合があります。
ただし、激しく損傷している場合は、DIYでは修理できないこともあるので、業者に相談するといいでしょう。
スプレーやシールを使った修理方法は「車の傷をDIY修理する5つの方法」をご参照ください。
錆(腐食)
車のボディについた傷を長期間放置していると、塗膜が剥がれたところから、錆が発生することがあります。
そのほか、海沿いを長時間走行したり、海の近くに車を停めたりすると、海水に含まれる水分と塩分によって、ボディが腐食することも珍しくありません。
一度、ボディに錆がつくと、そこからどんどん広がっていき、状態が悪化してしまうので、、車のボディが腐食してしまったら、すぐに修理することが大切です。
なお、車のボディの腐食は、DIYで完全に直すのは難しいので、すぐに業者に相談しましょう。
日焼け
車のボディは経年により、紫外線の影響で日焼けすることがあります。ボディが日焼けすると、塗装色が色褪せて見栄えが悪くなってしまいます。
車のボディが日焼けしてしまったときは、単に洗車だけでキレイにすることは難しく、カラーワックスというカラー顔料入りの特殊なワックスを使うことをおすすめします。
なお、カラーワックスを使うと、一時的に艶が復活するものの、効果が持続するわけではないので、定期的に施工しなければなりません効果を持続させたい場合は、専門業者に塗装や磨きの施工をしてもらいましょう。
カラーワックスを使った修理方法は「車の傷をDIY修理する5つの方法」をご参照ください。
歪み
交通事故などで車を大きく損傷してしまったときや、単独事故であっても衝突箇所や強さによっては、ボディーフレームに歪みが生じることがあります。
ボディーフレームが歪んでしまうと、DIYで修理することは難しく、専門の業者に依頼しなければなりません。
ただし、フレームの修理にはフレーム修正機という特殊な機械が必要なので、業者によってはフレームの修理対応に対応していない場合もあります。
そのため、ボディーフレームの歪みを修理してもらいたいときは、事前に業者にフレーム修正に対応しているか確認しておきましょう。
車の傷をDIY修理する5つの方法
車の傷は、種類や程度によってDIYで修理できることがあります。DIYで修理できれば、業者に依頼するよりも修理代を抑えられるので、家計にもメリットがあるでしょう。
ここでは、車の傷をDIY修理する具体的な7つの方法を紹介します。
①コンパウンドを使う
②タッチペン・スプレーを使う
③シールを使う
④パテを使う
➄バキュームを使う
⑥ドライヤーを使う
⑦カラーワックスを使う
①コンパウンドを使う
すり傷や線傷などは、コンパウンドを使って修理できることがあります。
コンパウンドとは、研磨剤のことであり、コンパウンドをボディに塗り込むイメージで使用します。
微細な研磨粒子がボディ表面を転がって凹凸がならされ、傷が目立たなくなるので、DIYで傷を修理できるのが魅力です。
コンパウンドを使うときは、あらかじめ汚れやゴミ、ほこりをキレイに取り除くことが大切です。
そして、傷がある部分にコンパウンドを塗り込み、丁寧に磨いていきます。
ポイントは、粗いコンパウンドから徐々に細かいコンパウンドに変えて数段階に分けて作業をおこなうことです。
コンパウンドを使った修理には、コンパウンドのほかにスポンジやクロスが必要であり、1,000~3,000円程度で道具を揃えられます。
コンパウンドについては、以下の動画でも紹介しておりますのでぜひご参照ください!
【チャンネル新企画・職人の技に挑戦!塗装(前編) / 修理DIY】車についた傷は自分で直せるか!?ホムセンで買える市販品を使って素人が車の塗装に挑戦してみました!
②タッチペン・スプレーを使う
塗装の剥がれや深い傷は、タッチペンやスプレーを使って修理できます。
タッチペンやスプレーは、車のボディ色に合わせて作られているので、車の色を確認したうえで、同じ色のタッチペンやスプレーを用意しましょう。
タッチペンやスプレーを使うときは、ボディ表面の汚れやほこりを取り除き、傷がついていないところはマスキングテープなどで養生することが大切です。
そして、タッチペンを使って点を打つように塗っていき、しっかりと乾燥させましょう。
最後に、サンドペーパーやコンパウンドなどを使って、塗装面の凹凸をならせば完成です。
なお、スプレーを使うときも、タッチペンと同様に、マスキングテープなどで養生し、傷部分にスプレーを吹きかけて乾燥させるといった流れです。
タッチペンやスプレーを使った修理では、マスキングテープやコンパウンド、サンドペーパーなどを用意する必要がありますが、5,000円未満程度で修理できます。
塗装については以下の動画でも詳しく解説しておりますので、ぜひご参照ください!
《いよいよ完結!塗装(後編)》【職人の技に挑戦! / 修理DIY】車についた傷は自分で直せるか!?ホムセンで買える市販品を使って素人が車の塗装に挑戦してみました!
③シールを使う
すり傷や線傷、小さな塗装の割れなどには、シールを使うのがおすすめです。シールはボディ面に貼り付けるだけで、失敗しても剥がせることから、タッチペンやスプレーを使うのが不安という方でも気軽に使えるでしょう。
シールを使うときは、傷がついている部分の汚れとゴミを取り除き、ささくれなどがある場合は事前にコンパウンドやサンドペーパーで平らにしておくことが大切です。
そして、傷があるところにシールを貼り、空気が入ってしまったら、針を使って空気を抜きましょう。
タッチペンやスプレーに比べると、作業しやすいのが特徴ですが、貼り付け面が湾曲していたり、カーブしていたりする場合は、貼りにくいことがあります。
とはいえ、シール自体は2,000円未満で販売されているので、修理費用を抑えたい方にぴったりのDIY修理法といえるでしょう。
④パテを使う
深めの傷や凹み傷の場合は、パテを使いましょう。
パテを使うときは、ボディ表面の汚れを取り除き、傷周辺をマスキングテープなどで養生します。
そして、傷表面の塗装を剥がすために、粗目のサンドペーパーでしっかりと擦ったあと、細かいサンドペーパーで表面を整えていきます。そのあと、シリコンオフスプレーを使って脱脂をおこないましょう。
脱脂処理が終わったら、パテを塗り込んで乾燥させたあと、パテ部分を耐水ペーパーで磨きます。耐水ペーパーを使うときは、粗目のものから、徐々に細かいものに変えていくのがポイントです。そして、表面がツルツルと凹凸がなくなるまで磨いたら、汚れを拭き取り、シリコンオフスプレーで再び脱脂処理をおこないます。
そのあと、パテで修理したところを塗装して完成です。パテを使った修理では、パテや塗料のほか、サンドペーパーや耐水ペーパー、シリコンオフスプレーなどが必要で、すべての道具を揃える場合は、総額で5,000円程度かかることがあります。
パテ埋めによる修復作業は、こちらの動画でも詳しく紹介していますのでご覧ください!
【カーテンダーチャンネル新企画・職人の技に挑戦!パテ補修 / 修理DIY】車についた傷は自分で直せるか!?ホムセンで買える市販品を使って素人がパテ塗りに挑戦してみました!
➄バキュームを使う
凹みに張り付けて引っ張り出す吸盤のようなバキュームという工具が存在します。
バキュームを使った修理では、ボディの凹みを比較的簡単に修理することが可能です。バキュームの吸盤部分にホットボンドを塗り、凹んでいるところに固定して5分ほど乾燥させます。そして、バキュームを引っ張れば、凹みが浮き、元の形状に戻るという仕組みです。
バキュームには、さまざまな種類がありますが、1,000~2,000円程度で購入できます。
ただし、複雑な凹みや深くえぐれた凹み、線が入ってしまっているような凹みを綺麗に修理するのは大変難しいので、軽度な凹みの修理に留めておきましょう。
⑥ドライヤーを使う
バキュームのほかに、ドライヤーと冷却スプレーを使う方法があります。凹んでいるところの汚れをキレイに取り除いたあと、ドライヤーでしっかりと温めます。凹みの大きさによりますが、5~10分程度温めたあと、すぐに冷却スプレーで表面を冷やします。
急激な温度変化によって、ボディの凹みが元に戻ったり、軽減されたりすることがありますが、何度も繰り返さなければ効果を実感できないことも少なくありません。さらに、凹みの状態によっては、ドライヤーでは修理できない場合があるので、その場合は専門業者に相談しましょう。
⑦カラーワックスを使う
ボディが紫外線などで日焼けしてしまったときは、通常の洗車では日焼けを解消できませんが、カラーワックスを使えば艶が出て、ボディがキレイになります。
カラーワックスを使うときは、ボディをしっかりと洗車し、鉄粉が付着しているときは、専用の粘土を使って取り除いておきましょう。そして、カラーワックスを塗り込み、丁寧に磨いていけば、ボディに光沢が出てきます。
カラーワックスは、商品によって価格が異なるものの、1,000円程度で購入できることが一般的です。
車の傷修理を依頼できる3つの業者
修理代を抑えるために、車の傷をDIYで直したい方も多いのではないでしょうか。しかし、傷の種類や状態によっては、DIYでは対応できず、業者に依頼しなければならないことも少なくありません。
さらに、DIYでは、必ず直せるという保証はないことに加え、キレイな仕上がりにならないこともあるでしょう。ここでは、車の傷の修理を依頼できる3つの業者を紹介します。
ディーラー
ディーラーは新車の購入や点検のほかに、修理の対応もしてくれます。傷や凹み、塗装の剥がれなど、さまざまな種類の傷に対応しているので、キレイに直したい方はディーラーに相談してみるといいでしょう。
ただし、ディーラーは、あくまでも修理の窓口であり、ディーラーから提携の板金工場に修理を委託することが一般的なので、修理代が比較的高いのが特徴です。とはいえ、ディーラー品質で修理の対応をしてくれるので、お金がかかってでもクオリティにこだわりたい方はディーラーに依頼するといいでしょう。
なお、修理代の目安は、擦り傷が1万~10万円、凹み傷は3万~10万円程度です。
修理工場
修理工場は、融通が利きやすく、ディーラーよりも修理代を抑えられるのがメリットです。ただし、依頼する修理工場によって経験や技術に差があり、クオリティにバラつきがあることも少なくありません。
修理代は、ディーラーよりも安く、擦り傷が3,300円~4万円、凹み傷が1万~4万円程度が相場です。
カー用品店
カー用品店によっては、ボディの傷や凹みの修理にも対応しています。カー用品店は手軽さとすぐに直せるといったメリットがあるものの、傷の程度によっては対応できないことも少なくありません。
なお、カー用品店の修理代の相場は、ディーラーとほとんど変わらず、擦り傷が1万~8万円、凹み傷が3万~8万円程度です。
まとめ
ついうっかり車を擦ってしまい、傷や凹みがついてしまうこともあるでしょう。車の傷を修理したいものの、ディーラーやカー用品店に依頼すると、高額な修理代を請求されそうなことから、少しでも費用を抑えるためにDIYで修理したいと思われる方も多いのではないでしょうか。
DIYは修理費用を抑えられるものの、傷の大きさや状態によっては、自分で直せないことも少なくありません。さらに、上手く直せなかったり、キレイな仕上がりにならなかったりすることもあり、かえってお金がかかってしまうこともあります。
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