
事故車の修理にかかる期間は?パーツ別の費用相場も解説【動画あり】

自分の車が車両事故で損傷した場合、まず気になるのは「修理費用がどのくらいかかるのか」なのではないでしょうか。
車の修理費用は自分が思っている以上に高額になりやすい傾向があるため、あらかじめおおよその修理費用を知っておくことは非常に大切です。
またこの記事を読めば、
- ・事故車を修理するまでの流れ
- ・修理か乗り換えかの基準
などについて詳しく知ることができます。
是非参考にしてみてください。
もくじ
事故車の修理・交換費用相場とかかる期間
車の修理について、まずは各部品の修理・交換費用の相場と修理期間を以下の表でまとめました。
【修理箇所】 | 【修理費用】 | 【修理期間】 |
フレームの損傷・交換 | 10万〜100万円程度 | 数日から1ヶ月程度 |
ドアの損傷・交換 | 9,000円〜30万円程度 | 1週間〜2週間程度 |
バンパーの損傷・交換 | 3万〜20万円 | 1週間〜1ヶ月 |
次で具体的に、
- ・事故車の修理部位ごとの費用
- ・修理部位ごとのおおよその修理期間
について、解説していきます。
フレームの修理・交換
車両事故によるフレーム損傷の修理・交換に必要な費用・期間は以下の通りです。
フレーム修理にかかる費用・期間 | |
修理費用 | 10万〜100万円程度 |
修理期間 | 数日~1ヶ月ほど |
車のフレーム部分は、車の骨格部分に該当する箇所であり、車の強度を保つ非常に大切な役割を担っています。
そのため、調整作業にはある程度の時間と、それなりの作業工賃がかかるのです。
フレームをしっかり修理しないまま放置してしまうと、走行中の車両感覚の歪みが発生する可能性があります。
最悪の場合事故につながる可能性もあるため、放置するのは危険です。
しかし、フレームの損傷を修理すると、その車は「修復歴有り」と判断され、査定時に減額されるというリスクがあるため注意が必要です。
車の骨格(フレーム)にあたる部分を交換・修正をすると、その車は「修復歴」がある車、になります。
次で解説するドアやバンパーなど、着脱可能なパーツの交換・修理では、修復歴車にはならなりませんので気を付けましょう。
ドアの修理・交換
車両事故によるドアの損傷の修理・交換に必要な費用・期間は以下の通りです。
ドア修理にかかる費用・期間 | |
修理費用 | 9,000円〜30万円 |
修理期間 | 1〜2週間 |
さらに、ドアの修理作業は損傷によって金額が大きく異なります。
以下はドアの損傷状態ごとのおおよその修理費用です。
【修理箇所】 | 【修理費用】 | 【修理期間】 |
引っ掻き傷 | 1000円〜4万円 | 1日〜4日程度 |
小さな凹み | 2万〜6万円 | 3日〜1週間程度 |
ドア交換 | 5万〜10万円 | 3日〜1週間程度 |
重度の損傷 | 10万〜30万円 | 1週間〜3週間程度 |
もしドアの状態がひっかき傷程度であれば「タッチペン作業」で傷を補えます。
車にできた傷や塗装はげを目立たなくするようタッチペンで補修しましょう。タッチペン自体はカー用品店やディーラーなどで500円前後で購入できます。
タッチペンは必ず、
- ・ご自身が所有する車と同メーカー・ボディカラーと同色
のタッチペンを購入しましょう。
車のボディカラーは「型式表示プレート」に記載されています。
「型式表示プレート」は、運転席側または助手席のドア当たり部、またはエンジンルームの中にあるため、探してみましょう。
カラーナンバーの調べ方(99工房)
バンパーの損傷・交換
バンパー修理にかかる費用・期間 | |
修理費用 | 3万〜20万円 |
修理期間 | 1週間〜1ヶ月 |
バンパー修理の場合、部品の損傷状態によって交換か修理かを判断します。
判断基準としては、以下の通りです。
- ・バンパーの傷が1cm〜20cm以内なら修理
- ・バンパーの傷が20cm以上かつ凹みがある場合は交換
また、バンパーを交換する際には、新品の部品の注文が必要です。
その場合、部品が届くまでに1週間〜2週間ほど時間がかかります。
修理費用はパーツの費用の関係で比較的、普通車より軽自動車の方が安く済みやすい傾向も考えられるでしょう。
事故車の修理代が高額になりやすい3つの特徴
次に、事故車の修理代の目安を知るためのポイントをまとめています。
修理代が高くなりやすいかどうかは、一般的には大きく分けて以下の3点で判断できます。
- ・損傷の度合いが激しい
- ・ボディカラーが珍しい
- ・メーカー・車種が珍しい
詳しく解説していきます。
損傷の度合いが激しい
前述の通り、車の修理費用は、損傷している箇所の広さや修理が必要な箇所の数に応じて高価になる傾向があります。
さらに、修理に関わるパーツや作業の重要度も修理費用に影響を与えます。
車の強度に関わる骨格部分の修理や、走行に直接関係するエンジンの修理など、重要なパーツの修理代は通常高くなります。
これは、重要な機能を担っているため、修理の機会が少なく、パーツ代や専門的な作業にかかる工賃が高くなるからです。
また、修理には素材やパーツの費用、技術的な専門知識を持つ職人の作業工賃、作業に必要な時間など、さまざまな要素が含まれます。
軽微な損傷や一部の部品の交換など、修理が比較的簡単な場合は安価になりますが、大規模な損傷や重要なパーツの修理が必要な場合は、修理費用が高額になる可能性が高いでしょう。
ボディカラーが珍しい
次に、珍しいボディカラーの場合、修理代は高価になる傾向があります。
事故車の修理の際には最終的に損傷箇所に塗装を施しますが、塗装の色には、大まかに分けて以下の3つのタイプがあります。
- ・ソリッド(単色):白や黒などの一色で構成されたシンプルな塗装。
- ・メタリック:金属粒子が混ざった塗料を使用した塗装。光の反射により微細な模様や輝きを持つ
- ・パール:真珠のような輝きを持つ特殊な塗装。多重の塗料層により深みのある色合いと光沢感が生まれる。
これらの塗装タイプにおいて、工数(作業量)は、
ソリッド<メタリック<パール
となります。
つまり、塗装工程にかかる時間や手間が増えれば、それに応じて塗装費用も比例して高くなります。
具体的な塗装費用は車の大きさや塗装範囲、塗装業者の価格設定などによって異なる場合がありますが、基本的にはメタリックやマイカ、パールの場合、塗装を何層か重ねることになるため、塗装代が高額になりやすいです。
他にも単色塗(ソリッド色)の中でも珍しいボディカラーの場合、修理費用が高額になりやすい傾向があります。
ソリッドカラーの車を例に出すと、ホンダのS660の(赤、青、黄色)などのボディカラーなどです。
改めてご自身の車の色を確認しておくことが大切です。
メーカー・車種が珍しい
メーカーと車種によっても修理費用が大きく異なります。
国内車のパーツは国内に在庫がありますが、外車のパーツは輸入という形で部品を仕入れるため修理費用が高額になります。
また、一般的なメーカーだったとしても、生産台数が少なかったり、そもそも生産が終了してしまっているなど、希少な車となっている場合は、修理にかかる費用は高くなると言えるでしょう。
修理せず買い替えたほうが良いケース
続いて、修理するか買い替えるかの判断基準についてです。
損傷箇所によって判断基準は異なりますが、基本的には、
- ・損傷箇所の大きさが20cm以内なら修理
- ・損傷箇所の大きさが20cm以上なら交換
をおすすめします。
他にも判断基準として以下のものがあります。
【修理せずに乗り換えをおすすめするケース】
- ・修理費が数十万円を超える
- ・走行距離が長い、年式が古い
- ・ピラー(骨格部)に損傷が及んでいる
- ・保険の補償額が安い
【修理した方がよい場合】
- ・車の走行に影響の少ない部分の修理だけで済む
- ・比較的新車である(年式が新しい、走行距離が短い)
- ・相手に原因のある事故などで、保険の補償額が大きい
- ・車検、ローンが残っている
走行距離が10万km以上の場合や年式が古い車は、修理しても他の不具合が発生する可能性が高いため、買い替えたほうがトータルで節約になる可能性が高いでしょう。
しかし、ローンが残っているのに新車に乗り換えてしまうと、ローン残債の負担を背負いながら新しい車を購入しなければならないため結局余り経済的とは言えません。
もし、修理か見積もりかを迷っているならカーテンダーのAI見積もりを利用してみるのはいかがでしょうか?
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事故車の修理の依頼先3つ
事故車の修理を依頼できる業者は3社あります。
- ・ディーラー
- ・カーショップ
- ・ガソリンスタンド
依頼する業者によって修理金額や特徴が異なります。
それぞれの修理業者の特徴を理解した上で検討することが重要です。
確実さならディーラー
事故車の修理に確実性を求める場合には「ディーラー」をおすすめします。
ディーラーの整備士は技術レベルが高く、難易度の高い修理作業でも対応できます。
さらに万が一の不具合時には「保証制度」も充実しているため安心安全です。
デメリットは「他の修理業者よりも修理費用が高額になりやすい点」です。
安く済ませたいなら修理工場
事故車の修理費用をなるべく安く抑えたい方には「修理工場」をおすすめします。
修理工場では、ディーラーとは違い純正部品にこだわらず、リビルト品や社外部品を活用して修理を進めるため、費用をなるべく安くできます。
デメリットは「整備士の腕次第で修理後の状態が変化すること」です。
手軽さならカーショップ・ガソリンスタンド
手軽さを求める場合には、カーショップ・ガソリンスタンドをおすすめします。
カーショップは部品在庫を豊富に抱え、店舗に部品が置いてあればその場で修理を始めてもらうことも可能です。
また、ガソリンスタンドには「コンビニに入店するかのような気持ち」で修理依頼できるメリットがあります。
チェーン店の場合は、あらかじめ値段が決められていることも多く、費用の算段を立てやすいこともメリットでしょう。
ただし、どちらも車体が歪むようなケースや損傷が大きい場合には、修理設備がなく対応できない可能性も考えられるので注意が必要です。
事故車の修理の流れ
事故車の修理対応の流れは以下の手順を参考にしてください。
- ①見積もり依頼をする
- ②修理の依頼先を決定する
- ③修理費用を決定する
- ④代車を確保する
1つずつ詳しく手順を解説します。
①見積もり依頼をする
まずは事故車の修理見積を依頼します。
上記の通り依頼先としては、
- ・ディーラー
- ・修理工場
- ・カーショップ・ガソリンスタンド
があります。
ネットで見積もりをとれるところもありますが、正確な値段を出すためには直接査定ができる人に見てもらうのが望ましいです。
基本的には提示された見積金額から大幅に外れることなく修理してくれる業者が多いです。
ただし、修理せずに見積もりだけ依頼した場合、料金が発生することが多いので注意が必要です。
見積額の10%ほどが相場金額となります。
見積もりの取り方について詳しく知りたい方は、無料で車の修理費用の見積もりを出す裏ワザ!修理費用を下げる方法も紹介の記事もご参照ください。
②修理の依頼先を決定する
見積依頼後、自分の重視するポイントや予算、保険との兼ね合いなどで決めて依頼します。
上述の通り、
- ・確実さならディーラー
- ・安く済ませたいなら修理工場
- ・手軽さならカーショップ・ガソリンスタンド
などがおすすめです。
③代車を確保する
修理する業者を決めた際には予約日を確認して、代車を確保しましょう。
代車に関する各修理業者の特徴は以下の表を参考にしてください。
【修理業者】 | 【代車対応】 |
ディーラー | ディーラーに修理依頼した場合はディーラーが手配(上位モデルや新型モデルを貸し出してくれるケースも) |
整備工場 | 依頼した整備工場が手配してくれる場合が多い |
カーショップ・ガソリンスタンド | ないところが多い |
また、ご自身が加入している自動車保険に「代車費用特約」が特約として付帯していれば、レンタカーを無料で借りられます。
代車の費用がかからない特約のため、レンタカーを借りることになった際には確認しておくことをおすすめします。
④修理費用を決定する
代車を借りた後は修理を開始します。
修理が完了して正式な修理費用が決定した後は「保険を適用して修理するのか」もしくは「修理費用を保険を使わずに対応するのか」を決めましょう。
保険を利用する場合は、保険会社のアジャスターと修理工場間で修理代が決定されます。
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まとめ
事故車の修理費用は損傷箇所によって高額になりやすい傾向があります。
そのため、修理箇所ごとのおおまかな修理費用を把握しておくことが重要です。
修理費用を知っているのと知らないのでは、事故後の対応や気持ちが変わってきますからね。
理解して損はしない内容がこの記事には記載してあります。
この記事の内容を参考にして事故車の修理費用や依頼する業者を判断していきましょう。
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