エンジン交換の費用は?オーバーホールの費用や知っておくべき注意点を解説
車のエンジンといえば、車の動力を司る部分で、数ある部品の中でもとても重要なパーツです。そのため、長年乗っていると、異音やアイドリング不調などのトラブルが出てきます。
ほとんどの人は経験がないので、相場やリスクなどわからず交換すべきか困ってしまうのではないでしょうか?
この記事では後悔しない選択をするために知っておきたいエンジン交換の注意点についてご説明します。エンジンを交換して乗り続けるか、車ごと買い替えてしまうかを迷っている人におすすめの内容です。
この記事を参考に、これまで大切に乗られてきた車の修理方法について、納得のいく選択をしてください。
もくじ
エンジン交換の相場は25万~100万円
エンジン交換の相場は25万~100万円です。
新品で交換する場合 | 約50万~100万円 |
リビルト品で交換する場合 | 約25万~60万円 |
リビルト品とは…整備済みの中古部品のこと
車種や使用する部品によってかなり金額差があります。
しかし、エンジン交換の費用は基本的にどの車種でも高額になる可能性が高いです。
新品で交換する場合は約50万~100万円。
リビルト品(整備済み中古部品)で交換する場合でも約25万~60万円の費用がかかるでしょう。
エンジン交換が必要になる原因
エンジン交換が必要になってしまう原因は様々です。エンジン交換にまで至ってしまう主な原因は以下のようなものがあります。
- ・老朽化
- ・故障
- ・内部破損
- ・事故
次で詳しく紹介していきます。
老朽化による交換
長期間の使用やメンテナンス不足により、エンジンの部品が劣化・摩耗することがあります。これによりエンジンの性能が低下し、修理では対応できず交換が必要になることがあります。
以下のような症状が出てくる場合には、エンジンが老朽化している可能性があります。
・パワーと加速の低下
エンジンの部品が摩耗したり劣化したりすると、エンジンの出力が低下し、加速が鈍くなります。
・異音や振動
エンジンの部品が劣化すると、アイドリング時に異音や振動が発生することがあります。
・オイル消費の増加
老朽化によりピストンリングやオイルシールが劣化すると、オイルを消費する量が増えます。
・燃費効率の低下
老朽化により、燃料噴射装置や点火プラグなどが劣化すると、燃費効率が低下することがあります。
故障による交換
エンジンの部品やシステムが重大な損害を受け、修理やメンテナンスだけでは対応できないほど深刻な状態になると、エンジン交換が必要になることがあります。一般的な故障の例をご紹介します。
・オーバーヒート
ラジエーターの故障や冷却水漏れなどにより、適切な冷却が行われない状態で走行すると、オーバーヒートが発生します。オーバーヒートによりエンジンが焼き付きで損傷し、修理が困難な場合に交換が必要になります。
・エンジンオイルの漏れ
エンジンオイルはエンジン内が摩耗しないように潤滑作用があります。
エンジンオイルが漏れることで、適切な潤滑が行われずエンジン部分の摩耗が加速してしまい、修理が困難な場合に交換が必要になります。
内部破損による交換
エンジン内部の部品が破損して、修理やメンテナンスだけでは対応できないほど深刻な状態になるとエンジン交換が必要になることがあります。
一般的な内部破損の例をご紹介します。
・シリンダーヘッドガスケットの破損
シリンダーヘッドガスケットが破損すると、シリンダー内の圧縮や冷却液が漏れることがあります。
これによりエンジンの性能が低下し、修理が困難な場合に交換が必要になります。
・シリンダーブロックのひび割れ
長期間の使用や過酷な運転条件により、シリンダーブロックにひび割れが生じることがあります。
これによりエンジンの性能が低下し、修理が困難な場合に交換が必要になります。
事故による交換
交通事故や衝突により、エンジンに直接的なダメージが与えられた場合には交換が必要となることがあります。
交通事故以外にも水没でエンジンまで浸水してしまった場合には、エンジンの内部部品が錆びついてしまう可能性があるためにエンジン交換をすることがあります。
エンジン交換が高額になってしまう理由
エンジン交換が高額になってしまうのには理由があります。
それは「部品が高価である」「工賃が高額である」の2点です。
以下で詳しくご説明していきます。
部品が高価
1つ目の理由は、エンジン本体の値段です。エンジンは1万点以上の部品から構成されており、高品質な材料や製造技術が必要です。
これらの製造・調達コストが部品代に影響します。部品代だけでも国産の新品だと20万~50万円かかります。
リビルト品(整備済み中古部品)だとしても20万円以上かかります。
工賃が高額
2つ目の理由は、エンジン交換の工賃です。エンジン交換は時間がかかる作業で、一般的には2日間~1週間程度の時間を要します。
また高度な技術を求められるため、熟練の整備士が長時間作業する必要があります。
それに伴う時間×レバレートが工賃として上乗せされます。
依頼する業者によって違いがありますが、工賃の相場として10万~20万円かかります。
エンジン交換以外の3つの選択肢
エンジン交換はとても費用も修理期間もかかります。
エンジンが不調になってしまった場合は交換以外の方法はないのか?ここからはエンジン交換以外の選択肢をご説明します。
オーバーホール
交換以外の選択肢としてオーバーホールがあります。
オーバーホールとは、エンジン本体をバラバラに分解し、1つ1つの部品の点検を行い、洗浄や交換し、再び組み上げる作業です。大きな部品を細かいパーツ単位まで分解して修理するため、新品同様まで性能が復活することが期待できます。
しかし、オーバーホールは、エンジンを分解するため手間と時間がかかります。部品代自体は安く抑えることができるかもしれませんが、工賃が高額になることがあります。費用を比較した場合には、エンジン交換をした方が安くなる可能性があります。
また、オーバーホールは、高度な技術と手間が必要となります。
修理時間もかかるため、効率を重視しているディーラーでは断られることがあります。整備工場でも、豊富な知識や経験のある整備士が作業する必要があるため、まずは実施できる業者を探すことが大切です。
売却
エンジン不調の車両でも買い取ってくれる業者に車を売却するという選択肢もオススメです。
買い取りした車両は、エンジンの交換や修理をして販売をするか、エンジン以外の部品が故障していない場合は、車両を分解してパーツごとに販売します。
特に市場で人気の車両や部品の供給が終了してしまっている発売年数の古い車両は、想定より金額が付く可能性があります。ぜひ、中古車買取業者に相談してみましょう。
廃車
エンジン不調で買い取りが困難な車両は廃車することがあります。
残念ながら買取査定してもらったけど、値段がつかない場合は廃車するしかありません。
一般的には廃車費用として1万~3万円ほど必要となりますが、なかには不動車買い取りや廃車買取など廃車費用がかからず引き上げてくる業者もありますので相談してみましょう。
エンジンを交換する際に期待できる3つのこと
以下ではエンジンを交換する際に期待できる効果について解説していきます。
性能が向上・回復する
古いエンジンは経年劣化や摩耗により性能が低下することがあります。
エンジン交換により、新しいエンジンに置き換えることで、車の性能が向上します。
新しいエンジンはより効率的でパワフルな場合があり、加速性能や燃費が改善されることが期待できます。
安心して乗り続けられる
エンジン交換は、新品のエンジンが取り付けられる場合、メーカーや販売業者から保証が提供されることがあります。
保証があることで、交換したエンジンに問題が生じた場合には、追加の費用をかけることなく修理や交換が行われる場合があります。
修理期間が短く済む
エンジン交換はエンジンを完全に取り外して新しいエンジンと交換する作業です。
一般的に2日間~1週間程度の修理期間が必要です。
2週間~1ヶ月程度の修理期間を要するオーバーホールに比べると、短期間で修理することができます。
エンジン交換する際の4つの注意事項
続いて、エンジン交換で後悔しないために気を付けるべき4つの注意事項について説明します。
修理費用が高額になる
エンジン交換は非常に高額な費用がかかります。
新しいエンジンは高価な部品を多く含んでおり、そのために部品代だけでも高額になる可能性があるため注意が必要です。
そこに加えて、エンジン交換は非常に複雑な作業があり、多くの時間と手間がかかるため、作業工賃も高額になる可能性があります。
部品調達ができないことがある
製造年数が経ちすぎていると、部品の調達ができない可能性があります。
車の製造から時間が経つと、メーカーも部品の生産を打ち切り、その車のエンジンに使用されている特定の部品が市場から無くなります。
特に古い車種や希少な車種の場合、部品供給が途絶える可能性が高まります。
修理依頼先が重要
エンジン交換は、高度な技術と豊富な知識が必要です。
そのため、修理先の選定がとても重要です。特に新品以外の部品を使用して修理する場合はさらなる注意が必要です。
車の適合性はもちろんのこと、交換するエンジンの状態を確認して、問題があればメンテナンスをしてから交換する必要があります。
信頼できる整備工場に依頼しましょう。
車両保険は対象外
事故以外のエンジン交換に車両保険は適応外です。
高額な修理費がかかるため、せっかく加入している車両保険を利用したい気持ちは理解できますが、基本的には利用することができません。
もし、交通事故や水没などが原因と想定される場合は、保険会社に相談してみましょう。
エンジン交換を安くする3つの方法
エンジン交換は非常に高額な修理費用になる可能性が高いです。そこで、少しでも修理費用を安くするための方法をご説明します。
リビルト部品や中古部品を使う
リビルト品や中古のエンジンに交換することで修理費用を抑えることができます。
リビルトとは、古くなったり故障したりした部品を修理・再生させて、新品同様の性能や品質を持たせたものです。
エンジンを分解して内部の点検、不良な部品は交換され、最後に動作テストが行われます。リビルト品は新品に比べて安価な反面、信頼性や品質の点で注意が必要です。
中古部品でエンジン交換をする場合、以前に他の車両で使用されていたエンジンをそのまま使用します。
リビルト品も中古品も、信頼性の高い専門業者から購入することが重要であり、保証やアフタ-サポートを確認することも大切です。
値段だけを重視して選んだ結果、交換してすぐに調子が悪くなる可能性もありますので気を付けましょう。
ディーラーではなく整備工場に依頼する
ディーラーに依頼するより、整備工場に依頼した方が工賃を抑えられることがあります。
自動車整備の場合は、整備工場ごとにレバレートと呼ばれる1時間あたりの工賃が設定されています。そのレバレートはディーラーより整備工場の方が安く設定されています。
しかし、ディーラーの場合はある程度の品質が保たれているのに比べて、整備工場の場合はディーラーよりも技術的に優れたところもあれば、そうではないところもあります。
依頼する業者によって差がありますので、信頼できる業者を探すのが大変です。
自動車保険を使用する
事故以外のエンジン交換の場合は、車両保険は適応外です。
しかし、一部の保険会社にはエンジン等の故障に使用できる特約があります。
全額ではないものの、修理費用の一部を負担してくれる可能性があります。ただし、走行不能の状態やレッカー搬送など細かい条件があるため、代理店や保険会社に確認してみましょう。
まとめ
エンジン交換は、高度な技術が必要な修理です。そのために、多くの費用と手間がかかります。
エンジントラブルが起きた場合に、後悔しない選択をするためには信頼できる業者に相談することがとても大切です。
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